【地盤改良】配合設計(室内配合試験)の積算方法

共通仮設費

地盤改良や路床安定処理で土質改良を行う際の配合設計(室内配合試験)費用の積算方法についてまとめました。

発注機関により計上の考え方は異なると思いますので、あくまで参考資料です。

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配合設計(室内配合試験)とは

地盤改良での固化材の設計添加量を算出するために行う試験です。

現地土をサンプリング(試料採取)して固化材配合量を変化させた供試体を作成し、地盤改良の用途に応じた力学試験を実施することで設計添加量を算出します。

代表的な地盤改良の用途と力学試験方法を以下に示します。

引用:P.94 3.3.3 試験項目および方法 セメント系固化材による地盤改良マニュアル 第4版(一社)セメント協会

用途に応じて評価する力学試験が異なりますので注意してください。

したがって、以下の考え方は誤りです。

路床安定処理の工事を発注するけど、近くで構造物の地盤改良した時の配合設計の資料があるな。その時の設計添加量で発注すればいいか。

配合設計結果は使い回すことができません。

構造物基礎は一軸圧縮試験で評価しますが、路床安定処理はCBR試験で評価します。また、目標とする地盤の強さも異なるはずです。

再度、配合設計の実施が必要になります。

積算で計上する項目

積算で計上する項目についてまとめます。

各発注機関の配合設計費用の計上に対する考え方は以下に分かれると思います。

(1)配合設計費用について一式で見積もり計上する
(2)物価本などの単価で計上できる項目があるので個別に計上する

当然、(1)とした方が簡単に積算できますが、単価があるものに対しても見積もりとしてしまうのは判断が分かれるところです。

ここでは、(2)を選んだ場合に計上する項目についてまとめます。

なお、(2)の場合は物価本の地質調査・土質試験の掲載項目から工事の設計書に単価を計上することになります。地質調査業務委託設計書内で諸経費対象として計上する場合は問題ありませんが、それ以外の場合は間接費の取り扱いの是非について判断が別れますので注意してください。

項目については、概ね以下の内容を計上する場合が多いかと思います。

【試料採取費】
・室内試験用の試料採取費用

【配合設計費】
・土質試験費用
・力学試験費用(供試体作成費用を含む)
・六価クロム溶出試験費用
・配合試験報告書作成費用

試料採取・・・物価本から計上

室内配合試験に必要となる1試料土あたりの土量の目安を以下に示します。

引用:P.86 3.1.3サンプリング セメント系固化材による地盤改良マニュアル 第4版(一社)セメント協会

室内配合試験の実施に必要な土量を計算しましょう。検討する固化材が多くなる程、採取する土量は多くなります。

物価本では土質試験の単価が掲載されているページに『室内CBR用試料採取 締め固めた土 70kg採取』という単価があります。
これを必要土量分計上してください。

配合設計

土質試験の費用・・・物価本から計上
引用:P.88 3.2.1土質試験項目 セメント系固化材による地盤改良マニュアル 第4版(一社)セメント協会

上記より、以下の項目は計上が必須です。

・土の含水比試験
・土の湿潤密度試験

どちらも物価本の土質試験単価が掲載されているページに単価掲載されています。

力学試験の費用の計上・・・見積もり

力学試験の費用についてまとめます。

試験方法自体は通常の試験と同一ですが、供試体の作成方法が異なりますので力学試験を含めて単価については見積もりとした方が良いと思います。

下記、赤線の範囲です。

引用:P.94 3.3.3 試験項目および方法 セメント系固化材による地盤改良マニュアル 第4版(一社)セメント協会

なお、室内配合試験では初期値を得るため”改良しない場合の供試体を作成した試験”も行います。この費用については物価本に掲載があります。

・土の一軸圧縮試験方法(JIS A 1216)
 →「土の一軸圧縮試験 2供試体/試料」

・CBR試験方法(JIS A 1211)
 →「締め固めた土のCBR試験 設計CBR 2モールド/試料」

・締固めた土のコーン指数試験方法(JIS A 1228)
 →「締固めた土のコーン指数試験 1試料/4供試体」
    注:単価掲載は 積算資料((一財)経済調査会)のみ

六価クロム溶出試験・・・物価本から計上

セメント及びセメント系固化材の地盤改良への使用及び改良土の再利用に関する当面の措置について」の通達にもとづき、事前に現地土と使用予定の固化材を用いた改良土の六価クロム溶出試験を実施し、六価クロム溶出量が土壌環境基準値以下であることを確認します。

単価については、物価本に『環境庁告示第46号溶出試験 六価クロム』として単価掲載されています。こちらの単価を必要な検体分計上してください。

なお、単価は諸経費を含んだ単価ですので、設計書内で計上する際は「諸経費対象外」として計上してください。

環境庁告示第46号溶出試験 六価クロムと名称のよく似た別の六価クロム溶出試験単価があります。間違ってこちらを計上しないよう注意してください。

配合試験報告書作成費・・・見積もり

配合設計(室内配合試験)の報告書作成費用については、物価本などに単価はありません。

供試体作成費用と同じく、見積もりより計上します。

番外編「Web建設物価」にセメント安定処理配合試験費用の掲載あり

Web建設物価にセメント1添加量につき3個(3種×3個=9個)の供試体を作成し力学試験を行う、1式の配合試験単価の掲載があります。

評価する力学試験は一軸圧縮試験を対象としています。

条件について合致するのであれば、こちらの単価を計上しても良いかと思います。

最も簡単に積算可能です。

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最後に

安定処理など地盤改良では(一社)セメント協会発行の「セメント系固化材による地盤改良マニュアル」が業界のバイブルとなっています。

安定処理や地盤改良工事の工事監督をするには必須の本です。
おそらく既に事務所の本棚にあると思います。

もしなければ、事務所ごとに1冊購入されることをオススメします。
現在は第4版まで出ており、第3版から内容も少し変わっています。

記事は以上となります!

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ここまで記事を読んでくださってありがとうございました!

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